音楽劇『ファンファーレ』
「ファとレしか歌えない少女が、親を探すために歌手になる」象と亀と蛇が支える星。言語も、体も、音も、私たちのそれとは、ちぐはぐ。
第54回岸田國士戯曲賞受賞作『わが星』で最高のコラボレーションを見せた、柴幸男(ままごと)×三浦康嗣(□□□)×白神ももこ(モモンガ・コンプレックス)が、4つの街と戯れながら4つのmixを奏でます。
僕はミュージカルが苦手なので、実はそこまで期待をしていなかった。
でもこれはミュージカルではなかった。
なんでここで歌うの?なんでここで音楽が流れてるの?
というリアリズムを求めてしまう素人視点で見ても、違和感というのはあまり感じなかった。
物語に融和した形で音楽が使われているからだろう。
ちなみに演奏は全て「生」です。
演劇と音楽がうまいこと融合してはいたけど、物語自体がそこまで凝っている感じではなかったので
その辺が、若干物足りなさがあった。
例えば『博士の愛した数式』が数字に潜む様々な意味や関係を絡ませることで、数字を有機的な存在として提示したように、「音」も同様の感じで取り組んでもらえるともっと面白かった。そもそもそれができるのか謎だけど。
「ファ」と「レ」には音楽的にどういう意味を持つのか?どんな関係性があるのか?
もしくは他の音との関係を、擬人化したり、何かに例えることで、単なる「ファ」と「レ」が違う意味を持ってくるみたいなのだと、もっと面白かったのに。
「空(ソラ)の上に死(シ)がある」というセリフはあったけど、まだまだ足りない!!
でもこの演劇を見ると「ファ」と「レ」に愛着を持てるようになる。
いろんな人の感想。
坂本美雨繋がりで一つ。彼女がカバーするクラシカルな感じのThe Never Ending Storyが大好き。
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