待ちに待った彼らの対談というか書簡形式のエッセイ。

穂村弘(のエッセイ)が好きな人の多くは、彼の気弱で謙虚で自意識過剰な所から来る
ユーモラスかつ「あるある」系の話だと思う。

しかし、彼の一番の魅力は「的確」な所ではないかと。本質をついて、しっかり言語化できる。

読者や編集者が彼のユーモラスな部分を期待しすぎているからなのか
時々ウソっぽい過剰なネタもちらほら見られるようになってきた。

でもここではテーマが決まっているが故、物事の本質を見ぬく彼の観察・分析眼と
持ち前のユーモアがバランスよく出ている。

僕は角田光代の小説もほぼ全部読んでいるが、ここでの角田光代は作家・角田光代というより
「いち女性」としての彼女が出ている気がする。彼女のエッセイを読む度にいつも思う。この女性がなぜあんな小説を書けるのだろうか、と。小説を書いてる時のモードとエッセイや対談などのモードが違うように見られる。これは世の中全般に言えなくもないが、男性は仕事もプライベートもこの辺があまり変わらない。気がする。

特集ページ
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